「火災保険に入りたいけど他の人がいくら払っているか参考にしたい」
火災保険を選ぶ上で、最も気になるのが『火災保険料』。
私も初めて火災保険を選ぶとき一番参考にしたかったところです。
しかし、火災保険に加入して気付いたことがあります。それは、他人の火災保険料が全く参考にならなかったことです。
実際に火災保険に加入することで、正しい火災保険料の参考方法を知ることで一番安い火災保険を選ぶことができました。
この記事では、私が火災保険料を安くするための参考方法についてお伝えします。
(もちろん、あなたが気にしている火災保険料についても事例を交えて公開)
本記事を読むことで、あなたに最適な火災保険料がいくらなのか知ることができるので、ぜひ最後までお読みください。
新築一戸建ての火災保険の相場
一戸建ての火災保険は、建物全体に対して補償を付けることになります。また、建物の構造によって保険料が大きく異なるのが特徴です。
一般的な建物の条件をベースに火災保険料を算出したので確認していきましょう。
※2023年1月を保険始期日として試算しています
耐火構造の場合は年間約22,050円
新築一戸建てで『耐火構造』の場合、1年間の火災保険料がいくらになるのか、以下の条件で算出してみました。
建物の所在地 | 東京都 |
建物の補償金額 | 3,100万円 |
家財の補償金額 | 500万円 |
建物の構造 | 耐火・一戸建て |
床面積 | 100㎡ |
補償内容 | 火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹(ひょう)災・雪災、水災、盗難、水ぬれ等、破損・汚損等、事故時諸費用、その他特約 |
建築年月 | 2023年1月 |
保険開始日 | 2023年1月 |
保険期間1年 | 保険期間5年 | |
---|---|---|
一括支払い | 22,050円 | 97,670円 |
月払換算 | 約1,838円 | 約1,628円 |
大手火災保険会社のひとつである「日新火災海上保険」で、概算見積もりを算出した結果となります。
補償範囲を限定したり、家財補償の金額を調整することで、上記の火災保険料より安くすることも可能です。
また、上記保険料は地震保険が含まれておりません。地震保険の加入を検討している人は別途地震保険料が加算されます。
非耐火構造の場合は年間約28,880円
次に新築一戸建てで『非耐火構造』の場合、1年間の火災保険料がいくらになるのか、以下の条件で算出してみました。
建物の所在地 | 東京都 |
建物の補償金額 | 3,100万円 |
家財の補償金額 | 500万円 |
建物の構造 | 非耐火・一戸建て |
床面積 | 100㎡ |
補償内容 | 火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹(ひょう)災・雪災、水災、盗難、水ぬれ等、破損・汚損等、事故時諸費用、その他特約 |
建築年月 | 2023年1月 |
保険開始日 | 2023年1月 |
保険期間1年 | 保険期間5年 | |
---|---|---|
一括支払い | 28,880円 | 128,950円 |
月払換算 | 約2,407円 | 約2,150円 |
大手火災保険会社のひとつである「日新火災海上保険」で、概算見積もりを算出した結果となります。
耐火構造と比較すると、非耐火構造の方が火災によるリスクが高いため、保険料も高くなっています。
こちらも、上記保険料には地震保険が含まれておりません。地震保険の加入を検討している人は別途地震保険料が加算されます。
マンションの火災保険の相場
マンションの火災保険は、専有部分つまりあなたが所有している部屋に対して補償を付けることになります。
一戸建てと比較すると火災保険料も安く設定されているのが特徴です。
マンションの場合は年間約11,720円
マンションの場合、1年間の火災保険料がいくらになるのか、以下の条件で算出してみました。
建物の所在地 | 東京都 |
建物の補償金額 | 1,110万円 |
家財の補償金額 | 500万円 |
建物の構造 | マンション |
床面積 | 70㎡ |
補償内容 | 火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹(ひょう)災・雪災、水災、盗難、水ぬれ等、破損・汚損等、事故時諸費用、その他特約 |
建築年月 | 2023年1月 |
保険開始日 | 2023年1月 |
保険期間1年 | 保険期間5年 | |
---|---|---|
一括支払い | 11,720円 | 52,410円 |
月払換算 | 約977円 | 約874円 |
マンションも大手火災保険会社のひとつである「日新火災海上保険」で、概算見積もりを算出した結果となります。
マンションの場合、購入代金に「土地代」やエントランスやエレベーターといった「共用部分」の費用も含まれるため、火災保険会社が定めた1㎡あたりの単価を床面積にかけて補償金額が決まる仕組みです。
また、1㎡あたりの単価は火災保険会社によって異なるため注意してください。
こちらも、上記保険料には地震保険が含まれておりません。地震保険の加入を検討している人は別途地震保険料が加算されます。
火災保険の保険料が決まる仕組み
火災保険料をなるべく安くしたい人は多くいると思います。しかし、火災保険の保険料がどのようにして決まるのか把握していないと上手く安くすることができません。
火災保険の保険料は、原則として以下の5つの要素で決まります。
- 建物の評価
- 建物の所在地・構造区分・築年数
- 補償内容
- 保険期間・支払方法
- 割引
また、それぞれの要素の内容が同じであっても、火災保険会社によっても保険料が異なります。
そのため、住宅メーカーや住宅ローンなどの金融機関から火災保険があったと思いますが、その場ですぐに加入しないようにしましょう。
必ず複数の火災保険会社から相見積もりをとって比較するようにしてください。
最近では「火災保険一括見積もりサービス」があり、最短で翌日に複数社の見積書を作成してもらえます。
見積書作成のだけでも無料で行ってもらえるので、活用してみましょう。
火災保険の保険料を抑える3つのポイント
では、どのようにして火災保険の保険料を安くしていくのか説明していきます。
火災保険料を抑えるには以下の3つのポイントを見直すことが重要です。
- 補償内容を絞る
- 特約(オプション)を絞る
- 割引内容を比較する
補償内容を絞る
火災保険には、さまざまなリスクに対して補償が用意されています。
この補償内容は、自由に選択することが可能です。そのため、すべての補償を付ければ保険料が上がり、補償を外せば保険料は下がります。(火災保険会社によって選択可能な補償が異なります)
つまり本当に必要な補償を付けるようにすることで、火災保険料を安くすることが可能です。
例えば、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」で、マイホームを建てる場所がどんな災害が起こりうるのか調査してその災害に対して補償を付ける、といった感じで補償内容を決める方法もあります。
このようにして、あなたに最適な補償内容に限定することで、火災保険料を安くすることができます。
特約(オプション)を絞る
特約(オプション)は、手厚い補償を受けたい人に向けたものになります。
例えば、個人賠償責任保険や携⾏品損害特約など家以外のリスクに対して、補償が付けられる火災保険もあります。
ここで気をつけたいのが、自動車保険などにも同様の特約が付いていることがあり、重複してしまうことです。
まずは既に契約している保険に付いている特約を確認し、すでに付いているものがあれば、特約費用が安い方を残し高い方は付けない、と上手く整理することでムダな特約を減らし保険料を安くすることができます。
割引内容を比較する
火災保険会社によって、さまざまな割引制度が用意されています。
例えば、オール電化住宅割引やホームセキュリティ割引、エコ設備割引などがあり、条件が揃えば適用される仕組みです。
割引の種類や割引率などは各火災保険会社によって異なりますので、きちんと比較するようにしましょう。
火災保険の契約期間が短縮され保険料が上がる可能性もある
火災保険は契約期間を長く設定することで「長期契約割引」が適用されます。さらに契約期間中に保険料が上がっても更新するまでは契約当時の保険料が適用され続けるので、保険料を抑えるには必須の割引でした。
しかし、自然災害が増えたことにより火災保険が支払う保険金が増加。
2015年9月までは最長35年まで契約することができましたが、2015年10月の改定で10年を超える契約はできなくなりました。
さらに2022年10月の改定で、5年を超える契約も廃止されています。
今後、自然災害が増えることで火災保険の長期契約が廃止され、自動車保険と同じく1年更新になる可能もなくはありません。
火災保険料も年々値上がりしていく傾向にあるため、火災保険に加入する場合は、長期契約ができる間は最長の契約で加入するのがおすすめです。
まとめ:保険料は5つの要素で決まるため各社から相見積もりを取ることが重要
火災保険の保険料は5つの要素で決まるため、他人の火災保険料を参考にしても意味がありません。
- 建物の評価
- 建物の所在地・構造区分・築年数
- 補償内容
- 保険期間・支払方法
- 割引